サイエンス映像学会

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昭和基地に到着して10日余りが過ぎ、大晦日となりました。
私達は砕氷艦「しらせ」に戻って、大晦日・元日を過ごしました(基地の管理は前の隊のお仕事)。

041231 大晦日

写真は海に張った氷、「海氷」の上を歩いて「しらせ」に向かう隊員の様子です。
「しらせ」は昭和基地のある東オングル島の、少し沖合いに停泊しているのです。

海氷上を移動する時には、足元に十分気をつけなくてはなりません。
場所によっては、潮の満ち干によってできる割れ目(タイドクラック)があるのです。
海に落ちると、海水の温度は-2℃程度。すぐに助け出せればよいですが、
命に関わる問題なのです。

さて、2005年1月1日になりました。甲板に出て外を眺めると、午前0時過ぎなのに太陽が見えます。
昭和基地は南緯69°に位置するため、太陽が沈まない「白夜」の日々が40日ほど続くのです。
つまり、昭和基地で元日に「初日の出」を見ることはできません!せっかく起きていたのに…。
050101 初日の出なし

話を戻します。上の写真で、「しらせ」が陸から離れた海の上に停泊していることが
分かって頂けると思います。甲板の向こうに見えているのは、輝く海面と、「しらせ」の航跡です。
砕氷艦の名の通り、海氷を割りながら、「しらせ」は昭和基地にやってきたのです。

050101 元日

こちらは元日の午前中の写真です。1日前はどんより曇っていましたが、お天気に恵まれました。
下船許可が出たので、海氷上の散歩や「しらせ」をバックにしての記念撮影を楽しみました。

at 18:29 │ | 南極

昭和基地では、野外でガムテープ(布粘着テープ)が活躍します。
観測機器を納めた箱や、夏の間、南極大陸で野ざらしになる雪上車に
雪が入り込まないよう、ガムテープで目張りをしておくのです。

ガムテープ


しかし気温が低いので、あのガムテープが全然べたべたしません。
そこで、手や手袋に入れたカイロで熱を加えて、くっつけます。

温めればくっつく、これで問題は解決するのですが、
低温ではだめで、熱を加えるとガムテープがくっつくのはなぜでしょう?

物体の表面にはミクロな凸凹があります。ガムテープが物にくっつくのは、
液体と固体の中間の性質を持ったベトベト成分が物体表面の凸凹に入り込んで
引っかかるからです。

気温が低いと、ガムテープの粘着成分はカチカチに固まってしまいます。
こうなると、物体もガムテープも固体同士です。粘着成分がミクロの凸凹に
入り込むことができず、物体表面を滑ってしまう、これが低温でガムテープが
くっつかない理由です。

ガムテープ2


参考
『続・粘着テープ物語』(日東電工株式会社)
http://www.nitto.co.jp/about/culture/adhesive/index.html
粘着テープについての面白い話題が沢山あります。

「粘着テープの博物誌」(日東電工株式会社)
『粘着テープの歴史館』・『粘着テープの科学館』・『粘着テープの文化祭』
http://www.nitto.co.jp/about/culture/hakubutu/index.html

『布粘着テープができるまで』(サイエンスチャンネル THE MAKING(161)) 
http://sc-smn.jst.go.jp/8/bangumi.asp?i_series_code=B030601&i_renban_code=161

at 18:00 │ | 南極

2008-01-18 (金)

昭和基地の星空

昭和基地は南半球にあるので、日本とは星空の様子が異なります。

冬の代表的な星座、オリオン座は昭和基地ではどのように見えるのでしょうか。

『夜明けのオリオン』 (shiganqqさん投稿) 撮影:新井直樹隊員


日本で見るのと違い、上下が逆さまなのが分かるでしょうか。

南極にいる人は、日本の人から見ると逆立ちをしているようなものなので、
星を見た時に、上下左右逆さまになります。
星の見え方


それでは、昭和基地(南極)では月はどのように見えるのでしょうか。
北半球では満月の後、月は次第に欠けていき、下弦の月になります。

月の満ち欠け


ところが、南極では満月の後、北半球とは逆側が欠けていき、
上限の月になります。

よーく見ると、月の模様も上下左右逆さまです。

つまり、昭和基地では月の満ち欠けが逆になり、
上下左右も逆さま
になります。

※北半球の月の写真は、米山誠一さん、
南半球(昭和基地)の月のうち、1/26の写真は、坂中伸也さんが撮影されたものです。

米山誠一さんのHP 「星への誘い」
http://www.asahi-net.or.jp/~dy7s-ynym/index.htm

at 17:54 │ | 南極

冬の昭和基地でしゃぼん玉をしました。この時の気温は-28℃です。
ストローの先にしゃぼん玉の破片が残っています。
050821 しゃぼん玉1


雪の上に落ちたしゃぼん玉。はじけて消えるのではなく、膜の形で残っている。
050821 しゃぼん玉2


いくつかのしゃぼん玉がくっついたもの。
050821 しゃぼん玉3

at 15:21 │ | 南極

2007-12-26 (水)

関連活動

関連活動

テクノ・ガールズ!(東京工業高等専門学校のイベント)で講演
(文部科学省による女子中高生理系進路選択支援事業)
 http://xythos.tokyo-ct.ac.jp/dpt/tecno-girls/lec3.html

 2007年11月11日(日) 東京工業高等専門学校

南極観測隊に参加し、昭和基地で過ごした1年について、
・季節の移り変わり、
・理科的な話題(南天の星空、月の満ち欠け、寒さでガムテープがくっつかない等)
を紹介させて頂きました。


科学リテラシーをパワーアップする
科学コミュニケーター・サマーセミナー

http://scicom.edu.u-toyama.ac.jp/~SCSM2007/

おかげさまで、南極写真集HP
http://www.kunikoegawa.com/index.html
を作ることができました。

映像を使って科学を伝えたいと希望される、NPO、大学関係者、学生などいろいろな方が参加されました。


新しい高校地学の教科書
―現代人のための高校理科 (講談社ブルーバックス)

杵島正洋・松本直記・左巻健男(編著)

執筆協力しました。

at 10:33 │ | 関連活動


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